2018/03/02
不正咬合の原因
先天的原因
①遺伝
ハプスブルク家の下顎前突が有名です。下顎の形態が遺伝しているのがわかります。
顎の形と歯の形を決める遺伝子は別と考えられていますが、同一の遺伝子の作用によるものもあります。
②口唇裂・口蓋裂
くっつくべき左右の唇や、上顎の骨がくっつかずに生まれる顔面中央部の異常です。
発生頻度は高く460〜500回の分娩に1回程度に起こります。
ですが、最近はふさぐ手術はめざましく改良されていています。
遺伝以外の原因によるものが非常に多いとも言われています。
後天的原因
①顎の成長
下顎が異常に成長したり、上顎の成長が平均より少なかったりすると反対咬合(受け口)になります。
反対咬合にならなくとも、永久歯が全て並ぶスペースがなく八重歯になったりします。
下顎の成長は身長とほぼ同じ時期と言われています。
骨格性の下顎前突が自覚されるのは身長増加のピーク(女子10才・男子12才前後)から1〜2年後です。
②外傷・怪我
幼少期に事故などによって顔面に外力が強く加わったときや怪我によって、顎骨のなかで永久歯の種がそのまま埋まったり、歯がまっすぐに生えてこないことがあります。
あまりにも小さいときの怪我だと、家族や本人も忘れてしまっていることが多いです。
③習癖
指しゃぶり
前歯に舌を挟んでいる・舌を突き出す癖
下唇を吸っている
口をポカーンと開けている
口呼吸
この様な日々の癖が歯並びに影響します。
口腔習癖には、原因に心理的な背景がある場合があり、
習癖は子供にとっては大事な生活習慣の一部です。
やめさせるために叱りつけたり、本人の納得もなしに強制的にやめさせない方がいいでしょう。